おいしい食卓を守るヒーローたち

  • 文 Sirada

倶知安町のイメージキャラクター「じゃが太くん」をご存知でしょうか?

特産のじゃがいも(男爵)を、雪をかぶった羊蹄山を表す帽子をつけてキャラクター化、1991年の倶知安町開基100年を記念して誕生し、町民そして観光客のみなさんに愛されるキャラクターとなりました。じゃが太くんの元となった特産のじゃがいもは、羊蹄山の伏流水に恵まれて甘味も強く、現在は様々な品種を取り扱うようになりました。

秋は収穫の季節、農家のみなさんは1年で最も忙しい時期を迎えていますが、地元の農家さんが快くインタビューに応じてくださいました。倶知安を訪れる観光客の皆さんが堪能している、美味しいじゃがいもや品質の高い様々な野菜のこと、生産の裏話をお伺いしました。

まず、羊蹄山の眺めも素晴らしい倶知安町のコロポックル農場を営む岡田雅彦さんにお話しを伺いました。

自己紹介をお願いします。

私は倶知安町出身で、曾祖父母の世代から農業を営んでいます。最初の畑の植え付けから収穫まで、夏は私を含めて家族6人全員が一緒に働いています。冬にはスキーを楽しんでいます。テレマークスキーが大好きです。

栽培している野菜はどんなものですか?

じゃがいもを主力に、その他にとうもろこしを生産しています。市場には出ませんが、家族で食べる他の野菜も栽培しています。

じゃがいもを生産の主力に選んだ理由を教えていただけますか?

先代からじゃがいもを主力として生産してきました、すでに必要な機械や設備が整っている事が継承している大きな理由ですが、それを別にしても、昼と夜の寒暖の差が大きい倶知安町はじゃがいもの栽培に適していて、羊蹄山の伏流水を飲み込む尻別川の裾野に広がる畑は水にも恵まれています。じゃがいもを美味しくしているもう一つの秘密は、冬の間に大量に積もる雪にもあります。雪解け水は土壌を豊かにし、じゃがいもにも豊富な栄養分を与えてくれます。

雪が美味しさに一役買っているとは驚きです。栽培についてもう少し教えてください。じゃがいもの生産の管理は難しいですか?

機械と設備が整っていますし、じゃがいもはそれほど生産が難しい野菜ではありません。私たちは通常5月から植え始めます。7月上旬には花が咲き始め、9月から収穫できるようになります。じゃがいもの収穫のあと、とうもろこしの収穫に移っていきます。美味しい味覚が揃う時期です。

じゃがいも大好きなんです、岡田さんもお好きですか?

もちろん、大好きです。

好きなじゃがいも料理は何ですか?  

どれも美味しいですが、ポテトサラダとフライドポテトが好きですね。ビールに合わせると最高です。

続いて、倶知安町から車で約30分の留寿都村にある、岩田農場の岩田ナチャラットさんにお話しをお伺いしました。毎朝午前3時から起床して、日没までお仕事をされているそうです。毎日新鮮な野菜を届け、私たちの食卓を支えてくれています。

農業をはじめてどのくらいですか? 

私は11年経ちました、夫はもっとそれ以前からやっています。祖父母も手伝ってくれていますし、娘も協力してくれて、学校の後や休日に一緒に仕事をしてくれています。家族のサポートには本当に感謝していますし、仕事振りにも感銘を受けています。

素敵なご家族ですね、家族の絆を感じます。農場について詳しく教えてください。

アスパラガス、じゃがいも、大根、小豆、そして砂糖の原料になるビート(甜菜)、5種類の野菜を栽培しています。機械に投資をし、テクノロジーの力で人を雇わずに、家族4人でまかなう事ができています。機械を導入する事で、絶対に手作業でしないといけない部分や、野菜が上手く育っているかの確認に時間を作れるようになり、より野菜に手を掛けることができるようになりました。

5種類の野菜を栽培されていますが、この5種類にした理由はありますか?

みなさんの食卓に日常に上がる食材、日本で長く愛されてきた食材を選んでいます。そしてそれは日本の食文化の中で大きな役割を果たしています。じゃがいもが良い例ですが、サラダ、スープ、スナック、メイン、主食としても多様な料理に使われています。 

野菜それぞれ栽培の過程が違うと思いますが、どのように管理されてますか?

それぞれ成長にかかる時間が異なるので、シーズンの間様々な時期に取り掛かり始めます。最初はビートから始まります、3月に雪が融けたら種まきをし、収穫は10月頃になります。アスパラガスも春に始める野菜です。4月頃から始まりますが、収穫は通常6月頃で終わります。その後大根、じゃがいも、小豆へと移っていき、収穫は9月、10月というように、少しずつ種類によって栽培時期がずれています。

夏の間は作業がお忙しそうですが、冬にはゆっくりとする時間を取れるんですか?

はい、冬の間は忙しい作業はありませんので、ゆっくり時間を取ることができます。私はスキーはしないんです。でも実は、ゴンドラに乗ってヒラフの山に上がって、山の上から冬の羊蹄山の写真を撮るのが夢なんです。今までやったことがないので、今年の冬にでも挑戦したいです。来年の夏には雪ニセコに行って、ホテルの美味しいレストランで食事ができるのを楽しみにしています。

夏の開業の際には、雪ニセコへ是非いらしてください。心よりお待ちしています。

今回お世話になった農家のみなさんのじゃがいもを、夕食にいただきました。その美味しさは当然の事ながら、農家のみなさんの愛情が現れた温かい味わいでした。雪ニセコがあるニセコエリアの新鮮な野菜は、味、品質ともに全国から高い評価を得ている事で知られています。この新鮮で素晴らしい地元の食材に恵まれた事に感謝するとともに、雪ニセコで提供する料理の中でこの味を広めていくことで、私たちは地元の農家のみなさんを支援して参ります。

その他の雪ストーリー

ニセコエリアの交通手段

ニセコエリアの交通手段

例えば、ヒラフエリアに滞在している場合は、バーやレストラン、アクティビティへも徒歩の範囲でもアクセスできるスポットがいくつもあります。また、ニセコビレッジやアンヌプリ、倶知安市街地など、他のエリアへ足を伸ばしたい場合には、交通手段が必要です。

2023年 2月 28日
もっと見る
2月は北海道ならではの冬イベントを満喫

2月は北海道ならではの冬イベントを満喫

冬の北海道は、寒いからこそ楽しめるイベントが満載。特に2月は魅力的な冬のイベントが集中する時期です。 2月にニセコを訪れる際には、北海道の冬のお祭りも楽しみの一つに含めて旅の計画を立ててみるのがおすすめです。

2023年 3月 04日
もっと見る
ヒラフエリアで食材を購入できる場所

ヒラフエリアで食材を購入できる場所

レストランでの食事も魅力的ですが、キッチン付きのお部屋にお泊りの場合は、滞在中にご家族やご友人同士だけで、お部屋で料理をして楽しく過ごすことも楽しみのひとつになります。 ヒラフエリアには、お部屋での食事を楽しむための食材の購入や、テイクアウトの料理が楽しめるお店があり、宿泊施設から気軽に徒歩でアクセスできるお店がほとんどです。

2023年 3月 17日
もっと見る